へりくつ剣道参考書

剣道家ブロガーのつぶやきです。大人から剣道を始めた自分だからこそ伝えられる内容を書いています。剣道に関するあれこれを、自分なりの解釈を交えながら綴ってまいります。

剣道上達には稽古の「質」を高めよ

みなさんこんにちは。

akikotapapaです。

 

剣道に限った話ではありませんが、何事も少しでも早く上達しようと思うと、稽古や練習の「質」を高めようと考えると思います。

 

稽古の量を増やしたくても、稽古会の場も限られていますし、働いている人にとっては剣道ばかりやっていることもできません。

 

なので今回は、日ごろの稽古の質に関するお話をしたいと思います。

 

 

■ただ稽古するだけではだめ

これは言うまでもないですね。

 

何も考えずに、ただ漫然と竹刀を振って相手と打ち合いをしていても、上達は見込めません。

 

1回1回の素振りをする時も、常に手の内や無駄な力を入れないことを意識しながらやるのと、ただひたすら振り続けるのでは雲泥の差がありますよね。

 

なので、上達したいという気持ちがあり、せっかく稽古できるなら、その中で一つでも多くのことを学び吸収する=質の高い稽古をすることが必須となります。

 

 

■ダメな稽古と下手な稽古

以前、こんな言葉を聞く機会がありました。

 

「ダメな稽古と下手な稽古」

 

この言葉を聞いた瞬間、素晴らしい言葉だなぁ~と思ったことを覚えています。

 

ちなみに、このダメな稽古と下手な稽古について、少し解説します。

 

 

【ダメな稽古】

 

それなりの形にはなるが、何ができていて何ができていないのかを理解せずに繰り返し実践する稽古

 

【下手な稽古】

先生の教えをよく守ろうと頑張っているが、動きはぎこちなく不自然な動作を繰り返し実践する稽古

 

これ、一見するとどちらも微妙というか、あまり印象は良くないですよね。

 

ダメな稽古を続ければ、短期間でそれなりの形にはなったりします。

 

しかし、しっかりとした基盤ができていない為、不安定で中身のない剣道となり、一定以上の伸びは期待できそうにありません。

 

これは、一見上手なように見えるのですが、中身や理論が伴っていないので、繰り返し練習しても意味がないんですね。

 

これに対して下手な稽古を続ければ、それなりにモノにするには時間がかかります。

 

しかし、しっかりとした基盤を自然とできるように練習するということなので、ある程度モノにできてきたときには、既に先生に教わった剣道に近づいていることになります。

 

言い換えれば、今は下手でも練習を続ければいずれ上手くなるということです。

 

そしてその練習を繰り返すことで、いずれ先生に教わった剣道となり、さらにはそこから自分の剣道として確立することに繋がります。

 

 

■稽古の質を上げるには

先生に教わったことを常に意識しながら取り組むことこそ、質の高い稽古に繋がります。

 

構えひとつとっても、常に重心を意識し、無駄な力を入れず、常に平常心を保ち・・・といった具合に取り組むことが、真の上達へと繋がります。

 

それには、ダメな稽古をするのではなく、下手な稽古を心がけることが重要です。

 

下手な稽古で良いんです。

最初から上手だったら稽古なんて必要ありませんから(笑)

 

上手くできないことを、上手くできるようにしようと努力し、工夫し、研究することこそが、質の高い稽古となるのです。

 

 

■剣道の最終到達点はただひとつ

上述の通り、ダメな稽古をしても、一定以上の上達は見込めません。

 

例えば、野球であれば「自分にしか投げれない変化球をもっている」とか「自分はどんな投球もホームランにできる」等、他の選手には無い技を持っていることが求められたりします。

そして、その技を磨くことこそが一種の上達となります。

 

しかし、剣道は違います

 

最初に教わる基本が全て完璧にできれば、それすなわち八段の剣道です。

(剣道=人間形成なので、挨拶や礼儀も含めてです。)

 

剣道をしている人全員が目指している最終地点は、八段の剣道だということを忘れないでください。

 

なので、剣道で言う上達とは、他の誰にもできない技を追及することではなく、八段の剣道に近づくことに他ならないのです。

 

 

■まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

今回は稽古の質についてお話ししました。

 

・上達には稽古の質を上げることが必須

・ダメな稽古ではなく下手な稽古を心がける

・最終的に目指すところは八段の剣道

 

基本に則した質の高い稽古を心がけ、正しい剣道の腕を磨きましょう。