みなさんこんにちは。akikotapapaです。
剣道を続けていると、
「次は何段を目指しますか?」
「最終的には八段ですか?」
そんな話をすることもあるかもしれません。
段位は、剣道修行においてわかりやすい目標です。
一方で、段位にとらわれすぎてしまい、今の自分がどこに立っているのか、何を積み上げるべきなのかが、わからなくなってしまうこともあります。
段位は、目的なのか。
それとも、途中に立つ標識なのか。
今回は、
「昇段とは何か」
「通過点」という言葉をどう受け止めるべきか
について、私なりの考えを書いてたいと思います。
■「通過点」の本当の意味
剣道で昇段するということ。
それは、剣道修行におけるひとつの道標だと私は考えています。
初段から八段まで、それぞれの段位には
「この段階では、こういう剣道を目指してほしい」
というチェックポイントが設けられています。
段位審査についての会話で、よく耳にする言葉があります。
「○○段に合格しても、それはまだ通過点です」
という言葉です。
この言葉は一般的に、
「その段位をとって終わりではない」
という意味で使用され、また理解することがほとんどだと思います。
もちろん、その通りです。
ただ、もう少し違う見方もできるのではないか、と私は感じています。
■次の段を見据えた「通過点」
例えば、初段審査を受けるとします。
その時、
- 二段を取るために必要な初段
と考えるなら、初段は確かに通過点です。
同じように、
二段は三段のため、
三段は四段のため・・・
と、段位は連なっていきます。
この考え方自体は、とても自然です。
■「遠すぎるゴール」を見てしまうと
ここで、一つ注意したい点があります。
「いつか八段を取りたいから、その初歩としての初段」
というように、何段も先を一気に見てしまうと、話が少し変わってきます。
たとえ話をしてみます。
今、自分は家にいます。
そこから、最寄りの学校へ行くとしたらどうでしょう。
家を出て、
「どっちに向かえばよいか」
「次の交差点でどちらに進むか」
これは自然と決まるはずです。
さらに、学校を経由して、次の経由地、その次の経由地・・・
と考えていけば、進むルートはおのずと定まっていきます。
■ゴールが遠すぎると、最初の一歩が曖昧になる
では、目的地が遥か遠く離れた場所だったらどうでしょう。
例えば、
今は東京の自宅。
そこから徒歩で大阪のテーマパークへ行こうと考えたら--
最初の一歩はどの方向でしょうか。
次の交差点では、右か左か。
おそらく、途端に曖昧になります。
これは、目的地が遠ければ遠いほど、今どこへ進むべきなのかわからなくなるという現象です。
剣道の段位も、これと同じではないでしょうか。
■段位という「経由地」を明確にする
初段、二段、三段・・・
それぞれは、修行の途中にある経由地です。
その経由地が不明確なまま、「とにかく八段」という意識だけで進もうとすると、途中で迷ってしまうかもしれません。
だから私は、受審する段位と、その次の段位までを考えれば十分だと思っています。
■「合格条件」は疑うものではない
「これができていれば合格」という基準は、剣道連盟が定めた正式なものです。
その段位として認められる剣道を、きちんと身につけること。
そして、次の段を見据えること。
ここまでは、これまで述べてきた通りです。
■段位は「なった結果」ではなく「到達した証」
ここで、もう一つ大切なことがあります。
例えば二段審査を例に挙げると、
二段審査に合格したから、二段になるのではありません。
審査を受けた時点で、すでに二段のレベルに達していたから二段合格が与えられるのです。
これは、どの段位でも同じだと思います。
仮に五段審査で言ってみれば、四段としてどれだけ完璧な剣道をしていたとしても、五段レベルの剣道ができていなければ、五段審査には合格しません。
段位とは、
「これからその段位になる許可」ではなく、
「すでにそこに到達していることの確認」だと言えるのではないでしょうか。
■常に「一段上」を意識する
だからこそ、上の段位を目指すのであれば、常に一段上のレベルに上がり続けることを意識することが大切です。
今の段位にふさわしい剣道を固めながら、少しずつ、確実に、次の段位への剣道へ近づいていく。
「まだ通過点」という言葉は、自分を追い立てる言葉ではありません。
自分が成長し続けるための、前向きな自覚なのだと思います。
■おわりに
段位は、剣道を続けていく中でのひとつの目安であり、自分の現在地を確認するための標識のようなものだと思います。
遠すぎるゴールだけを見てしまうと、今どこへ向かえばいいのかわからなくなる。
だからこそ、これから受ける段位、そしてその次の一段を見据えて、日々の稽古に向き合うことが大切なのではないかと思います。
段位は、もらうものではなく、すでに到達していることを認められるものです。
「まだ通過点」という言葉を前向きに受け止め、今の段位に恥じない剣道を積み重ねながら、静かに、しかし確実に、次の段位へ向かっていきたいですね。