みなさんこんにちは。
akikotapapaです。
いきなりですが、相手との間合いを測る時、どこで測っていますか?
間合いの測り方は、人によって異なると思います。
例えば、相手との竹刀の交わり方で測る方法や、相手との感覚的な距離で間合いを測るというような方法もあるでしょう。
このほかに、私が一番重要だと感じている間合いの測り方があるので、今回はその間合いの測り方を紹介したいと思います。
■そもそも間合いとは
そもそも、間合いについて簡単におさらいしておきましょう。
間合いとは、双方が向かい合ったときの距離のことを指します。
上記のような物理的な距離の他に、相手との心の関係から生ずる空間的なものや、時間的なものも含めて間合いとなります。
間合いには、下記の三つがあります。
1、一足一刀の間合い
一歩踏み込めば相手を打突することができ、一歩退けば相手の打突を外すことのできる、一足一刀の間合い
2、遠い間合い
一足一刀の間合いより遠い間合いで、相手の打突は外せるが、相手を打突する場合は攻め込む必要のある間合い
3、近い間合い
一足一刀の間合いよりも近くに入った間合いで、いつでも相手を打突でき、相手からも打突される間合い
「敵より遠く、我より近く」という言葉のように、この三つの間合いを身体で覚え、間合いをいかに自分に有利にできるかが重要になります。
■相手との間合いは左足で測る
では、相手との間合いはどこで測ったら良いのでしょうか。
結論から言うと、自分の左足と相手の距離です。
これは中段の構えで左脚が後ろにある場合の内容なので、例えば左上段の構えであれば右足が後ろにあるため、右足と相手との距離となります。
一言で言えば、身体を前に押し出す方の足と相手との距離ということです。
■左右の足の幅によって前に出れる距離が変わる
身体を前に押し出す方の味と相手との距離で間合いを測ると言いました。
その理由は、左足の位置によって自分が前に出れる幅が変わるためです。
どういうことかと言うと、左足は床につけたままで、右足を出来る限り前に出します。
この状態で竹刀を振って当てることのできる距離が、自分の届く最も遠い間合いです。
両足を左右に揃えた状態をスタート位置、つまり構えた状態として、そこから右足を出来る限り前に出せる分だけ出したとき、上体が前に出る距離が50cmだったとしましょう。
これに対し、右足は左足より30cm前に出した状態で構えて、そこから右足を同じように出来る限り前に出したとしたら、上体は足幅の半分の15cmだけ前に出ることになります。
ここから足を前に出せば、35cmだけ前に出れることになります。
↓こんなイメージ
つまり、スタート位置となる構えた時の左右の足幅がどうであれ、結局は左足の位置から50cmのところまでしか出れないと言うことになります。
もし構えた時の足幅が10cmだったなら、前に出れる限界の距離は45cmとなり、構えた時の足幅が20cmだったら、前に出れる限界の距離は40cmとなるのです。
■左足の引き付けで間合いを近づける
当然ですが、自分が届く範囲しか打つことはできません。
ということは、上述した状態で考えた場合、20cmの足幅で構えたときには、竹刀の物打ちから40cmまでの距離の範囲にある物しか打つことができません。
この40cmの範囲に相手の面があれば、面を打つことができます。
しかし、竹刀の物打ちから相手の面までの距離が45cmある場合には、20cmの足幅では届かないと言うことになります。
では打突を届かせるようにするには、どうしたら良いのでしょうか。
答えは簡単で、左足を10cm引き付けることで、足幅を10cmにすれば良いのです。
相手からしてみれば、竹刀の先も身体もほとんど前には出てきていないので、間合いは変わらないように感じます。
しかし、左足を引き付けたことによって、前に出れる距離は40cmから45cmに伸びているため、間合いとしては5cm近づいたのと同じことになります。
このように、相手と自分の左足との距離を近付けた分だけ、相手との間合いも近づくことになるのです。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、相手との間合いの測り方についてお話ししました。
身体は、左足が送り出せる分しか前に出せません。
なので、左足で送り出せる範囲内に相手がいれば自分の打突は届きますし、左足で送り出せる範囲よりも遠い場所に相手がいれば、自分の打突は届かないということになります。
ただ、自分が左足で送り出せる範囲がどこまでなのかは、自分の感覚で覚えるしかありません。
左足の位置と間合いの理屈はお話ししましたが、この理屈を活かせるかどうかは自分の感覚次第です。
普段の稽古で左足と間合いの関係を意識しながら、相手の間合いを盗めるようになると、剣道がより面白いものになると思いますので、この考え方を参考にしてみてはいかがでしょうか。