面を打つためには「突き技」を覚えよ
みなさんこんにちは。
akikotapapaです。
小中学生にはあまり馴染みがありませんが、剣道には突き技があります。
この突き技と言うのは、使い方を間違えると非常に危険な技のため、小中学生は突き技が禁止されているのです。
しかし、この突き技を覚えると、試合等でも非常に自分に有利な展開に繋げることが出来るようになります。
そこで今回は、突き技についてお話ししていこうと思います。
■突きとは
突きとは、面の突き垂れ(あごの下辺りにあるベロみたいなやつ)を打つ技です。
面や小手、胴と違って、打突部位が非常に小さい範囲しかありません。
さらに、竹刀の刃部で打つ他の技とは違い、剣先で文字通り突く技になります。
もしこの突きが微妙に外れると、喉や鎖骨辺りに竹刀が刺さってしまいます。
かつ、竹刀の刃部で打つのではなく剣先で付くため、打った後に自然に竹刀が跳ね返ることはありません。
全体重が剣先の一点に集まってくるので、打たれたときの衝撃もかなりのものになります。
■突き技にも種類がある
ただ突きと言っても、種類があります。
・表から突き
・裏から突き
・拳を攻めてから突き
・左手だけで打つ片手突き
今回はあまり突きの細かい部分までは触れませんが、主にこのような種類があるのです。
youtube等で突き技一本集のような動画を観ると分かりますが、かなり激しい技です。
■中心の取り合いに役立つ突き技
突きを打つと言うことは、相手の中心を取れていなければ打つことはできません。
なぜなら、突き垂れは面のあごの部分に付いてる訳ですから、相手の正中線の右でもなく左でもない、真ん中にあるのです。
自分から突きを打たないまでも、常に相手の突き垂れに剣先を向けていたとしたら、相手は打ってこれませんよね。
出てきたら突き垂れに竹刀が刺さってしまいますから。
なので、相手の突きを狙うと言うことは、それだけでも相当な圧力をかけていることと同じ状態にできるのです。
■面打ちに役立つ突き技
では、実際に突きを打ってみましょう。
①正しく中段に構え、一足一刀の間合いに入る
このとき、剣先は絶対に相手の突き垂れを狙ってください。
この状態で相手の突き垂れに剣先が向いていないとしたら、それは既に突きを打てない状態となってしまいます。
(その理由は後で出てきます。)
②上半身は動かさず、下半身だけで一歩前に進む
あくまで上半身は動かさないでください。
下半身だけで、身体を前に押し出します。
それも、左足は継がずに、構えの状態から左足で身体を押し出すのです。
③自分の剣先が相手の突き垂れに当たる
腕は動かさず、相手の突き垂れに剣先が当たればOKです。
もし、相手の突き垂れに上手く当たらないということであれば、それは右手に力が入りすぎているか、最初から突き垂れを狙えていないことが考えられます。
上記①~③の動きが突きの基本になりますが、実は本来の突きとはちょっと違うのです。
本来の付きというのは、腕も前に伸ばして突きます。
しかし、①~③の動作では腕は一切動かしません。
どういうことかと言うと、これは突きを目的とした練習ではないのです。
何の練習かと言うと、面を打ち出す時の足さばきの練習になります。
私もたまにこの練習をするのですが、これが面の練習にもってこいなのです。
上記①~③で紹介した動きをしつつ、相手の突き垂れに当たる直前に竹刀を振り上げて振り下ろす。
これこそが、相手に起こりを悟らせない面の打ち方になるのです。
■小中学生も練習できる
面打ちに役立つ突き技として紹介しましたが、突き技と言っても、小中学生でも練習して問題ないと思います。
相手の突き垂れを突くのですが、これは突いて一本にするわけではなく、正しく中心を狙えているかを確認するための突きです。
ただし、地稽古ではなく基本稽古の中のひとつとしてやる必要があります。
なぜなら、地稽古でもしお互いに前に進みながらこれをやってしまうと、お互いに威力がついた状態で竹刀が喉に向かってしまうため、非常に危険です。
また、突き垂れは範囲が狭いので、突き垂れの代わりに胸突きをするのもありかもしれません。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は突き技についてお話ししました。
突き技とはいえ、突くことを目的にしてやるのではなく、面打ちに繋げるという目的での突きの練習になります。
無理に突こうとしてしまうと、剣先がブレてどこに刺さるか分からなくなってしまいますので、最初は近間から始めることをお勧めします。
みなさんも、この突きを練習してみてはいかがでしょうか。
剣道上達のヒントになれば幸いです。