みなさんこんにちは。
akikotapapaです。
いきなりですが、昇段審査に向けて何か取り組んでいる事はあるでしょうか?
もう昇段審査を受けないという方はあまり関係ないかも知れませんが、少しでも次の段を受けるつもりがあるのであれば、次の段を見据えた剣道を意識する必要があります。
今回は、昇段するということについてお話ししようと思います。
■昇段とは
まず、昇段という意味について、どういう意味で捉えているでしょか?
私は「昇段とは、その段位に相応しいと認められること」だと考えております。
逆の言い方をすると「段は取る物ではない」ということです。
どういう事かと言うと、二段審査で例えるとしたら、二段審査に合格したから二段の剣道をするのではなく、二段の剣道ができると認められたから合格するのです。
どの段でも級でも同じですが、級や段を受けるときには既にその段に相応しい剣道をしている必要があるという事です。
当然ながら、例えば四段を受ける審査で三段レベルの剣道をしていては合格しません。
四段を受けるなら、審査のときには四段並みの剣道ができているようになっていないといけない訳です。
■昇段=偉い?
たまに、昇段すると偉そうに威張る人を見かけます。
しかし、昇段したから私は偉いのだと威張るのは間違いだと考えています。
確かに、剣道連盟から段を認められた訳ですから、先生としての格が上がるのは間違いありません。
しかし、それは威張って良いと言うわけではなく、お手本としての責任が重くなるという意味であると考えています。
昇段したら、その段に相応しい品格と人格をもたなければならないのです。
昇段したからといって偉そうにしていては、剣道の理念である人間形成の道に反してしまします。
■昇段=次の段に向けての修行開始
昇段はめでたい事であり、うれしい事です。
ただ、昇段がゴールではありません。
昇段したら、その瞬間から次の段に向けての修行が始まるのです。
現時点(2020年3月)での規則では、次の昇段審査までには、受ける段-1年の修行期間が必要となっています。
この受ける段-1年の修行期間というのは、妥当な年数だと思っています。
むしろ足りないくらいではないでしょうか。
昇段審査の時期が近づいてきてから、審査の前だけ審査に受かるための稽古をしても意味がないのです。
それだけの年数をかけても次の段に相応しい剣道ができるようになるのは、相当大変なことです。
剣道のレベルを上げると言う事は、一朝一夕に出来ることではありません。
常に努力と工夫を重ねてこそ、ほんのちょっとずつ上達し、気がついたときには間違えるほど上達しているというものなのです。
■審査は実技だけではない
昇段審査には、実技だけではなく形の審査もあります。
昇段審査の形では、日本剣道形をやるのが大半だと思います。
この日本剣道形というやつ、ちょっと内容が独特ですよね。
木刀による基本技稽古法とは違って、剣道の動きとは違う動きがいろいろ入ってきます。
特に小太刀なんて、二刀流でもやらない限り触らないですよね。
実はこの剣道形にも、大事な教えが込められているのです。
前後の間合いの妙であったり、左右の間合いであったりといろいろあります。
特に小太刀では、相手よりもリーチが短く、躊躇すれば大太刀にやられてしまう不利な状況において、気を充実させて相手の懐に入り込むことで、相手を制すというような教えが込められています。
ここでは形の内容にはあまり深く触れませんが、このようなことも頭に入れて形を勉強することは、剣道にも大いに意味があることなのです。
■学科も大事
また、学科も大事な審査項目です。
学科の内容は審査の時だけでなく、日頃の稽古でも意識する事が大事です。
もし、常に学科で学んだ内容を実践できている人がいたら、と想像してみてください。
きっと、頭の中にとても敵わないようなヤバい剣士が出てくるでしょう。
学科というのは、それだけ素晴らしい内容を学べる機会ですので、是非審査の時だけでなく、合格してからも忘れずに稽古出来る様に心がけることが大事です。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、昇段するということについてお話ししてきました。
昇段するというのは、どの段でも簡単なことではありません。
逆に、昇段審査に落ちたからと言って、腐る必要もありません。
むしろ、落ちたからこそ学び直せると考えるのが妥当だと思います。
順調に合格し続けては、学べないこともありますから。
昇段に向けて、それぞれの課題を見つけ出し、目指す姿に少しでも近づけるように精進していきましょう。