同じ動きを繰り返し稽古する際の注意点とは ~慣れとは、苦しさに慣れるということ~
みなさんこんにちは。
akikotapapaです。
日々の稽古の中で、正しい動きを意識している方も多いと思います。
同じ動きを繰り返していれば、徐々にその動きに慣れてきて、自分のものとなります。
しかし、慣れるにつれて正しい動きをするという意識が薄くなってきてしまいがちです。
そこで今回は、同じ動きを繰り返し稽古する際の注意点についてお話ししていこうと思います。
■正しい動きは難しい?
まず、正しい動きをしようと思ったとき、難しく感じることが多いと思います。
実は、これは正しい動き全てが難しいわけではありません。
難しいのは正しい動きそのものではなく、そのなかに含まれるほんの少しの要素だけということが殆どなのです。
例えば、切り返しで考えてみても、左右の面を打つこと自体は特に難しい動きではないと思います。
しかし、ここに手首の返しと、左手を正中線から外さないという要素が難しいと感じる理由なのだと思います。
つまり、切り返し自体が難しいわけではなく、そこに含まれる要素が難しく感じるという訳です。
この要素単位で考えれば、難しいと思われる動きも、要素単位で分解して考えることで、意識すべきポイントが見えてくるのです。
■正しい動きに慣れる
同じ動きを繰り返し練習していると、徐々に動きに慣れてきます。
しかし、慣れてくることで動きが崩れやすくなってきてしまう可能性もあります。
くずれた動きを繰り返しても、それは本来やるべき動きとは異なったものになっているため、練習の意味がなくなってしまいます。
動きに慣れることは良いのですが、しっかりと正しい動きに慣れるということが肝心です。
正しい動きは、普段は使わない筋肉や神経を使うため苦しいものです。
正しい動きになれるということは、言い換えれば正しい動きの苦しさに慣れ、苦しいということを感じなくなることなのだと考えています。
決して、自分なりにやりやすいような動きに変化させてはいけないのです。
■慣れれば複数の動きが同時にできるようになる
例えば、正面打ちのときは左手主導での振り下ろしが求められます。
これと同時に、足の引き付けも素早く行う必要があります。
しかし、最初からこのふたつの要素を一気にやろうとしてもなかなか上手くはいきません。
まずは、ひとつずつの要素を分けて練習することで、それぞれの要素で気をつけることを覚えていきます。
今回の例で言えば、左手主導の振り下ろしと足の引き付けを別々に分けて身につけると言うことです。
練習を続けているうちに、このふたつの要素を同時に行うことが出来るようになってきます。
それぞれの要素を正しい動きで慣れることができていれば、ふたつの要素を同時に行ったとしても、正しい動きのまま行えるのです。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、同じ動きを繰り返し稽古する際の注意点についてお話ししました。
正しい動きを実践するということは、難しいように感じますが、要素に分解して考えることで、難しいと感じる要素を探すことが大切です。
また、ひとつひとつの要素を正しく行うことができるようになれば、複数の難しい要素を組み合わせた動きもできるようになってきます。
どのような技術も、正しい動きを意識し継続することは、素晴らしい結果へと導いてくれるはずです。
自分なりの動きに改造したラクな稽古ではなく、正しさを追求した苦しい稽古をして、自身の上達へと繋げていけるように頑張りましょう。