剣道の団体戦における各ポジションの役割を考える
みなさんこんにちは。
akikotapapaです。
私は、中学と高校では卓球部に所属していました。
一応、中学時代には全国大会にも出場したことがありますが、個人ではそこまでの実力は無く、団体戦での出場でした。
この時の経験から、剣道における団体戦もあまり違和感なく、最初から馴染むことができました。
団体戦というのは、個人戦とは違い、自分の勝ち負けがチームの勝ち負けには必ずしも直結するとは限りません。
しかし、自分の勝ち負けがチームの勝敗に影響することには間違いありません。
そこで今回は、剣道の団体戦における各ポジションの役割についてお話ししようと思います。
■団体戦とは
まず団体戦とは、自分チームと相手チームが5人ずつ選手を選び、順番に試合をして勝敗数の多いチームが勝ちというものです。
卓球の団体戦のルールは、1番~5番の5番勝負で、3番はダブルス、他はシングルスでの勝負でした。
剣道は、先鋒から大将までの5人制が一般的だと思います。
(時には3人制や7人制とかもありますが)
5人制であれば、3人勝った方のチームの勝利が確定するという訳です。
■剣道には引き分けがある
卓球と剣道の団体戦では、大きく異なる部分があります。
それは、剣道には引き分けがあるという事です。
卓球は、どんなに試合が長引いてもどちらかが勝利するまで試合が続きます。
よって、1番から5番まで、必ず勝敗が決した状態で順番が進むのです。
しかし剣道では、試合のルールにもよりますが、大抵の場合は引き分けというものが存在します。
引き分けとは、決められた時間内で勝敗が決しないというパターンです。
この引き分けと言うルールが、団体戦の戦略に大きく影響するのです。
■各ポジションで役割がある
卓球のように引き分けが無ければ、とにかく勝ちにこだわれば良いのですが、剣道特有とも言える引き分けルールによって、各ポジションにおける役割が難しくなってきます。
もちろん、先鋒から大将まで、勝つことに越したことは無いのですが、そう上手くはいきません。
ではどうするかというと、確実に勝てる人、つまりポイントゲッターまでは、無理して勝ちに行かずに引き分けで持ちこたえつつ、ポイントゲッターが確実に勝つというやり方です。
ここまでは比較的単純な考え方ですが、仮に先鋒や次鋒が負けてしまったとすると、話が変わってきます。
自分の番に回ってきたときの状況によって、戦略を変える必要が出てくるのです。
■先鋒から次鋒
まずは先鋒ですが、これはあまり難しく考えることはありません。
先鋒というのは、いわば斬り込み隊長ですので、チームの流れを勢い付けたり、雰囲気を盛り上げる役割を担います。
極力負けないということは当然ですが、引き分けでもいいから積極的に攻めるということが必要になるでしょう。
続いて次鋒は、先鋒が作ってくれた雰囲気を崩さないよう、極力良い流れで中堅にバトンを渡すというポジションです。
もし先鋒が負けてしまった場合は、確実に勝てれば良いですが、無理は禁物です。
無理して負けてしまうと、挽回するのが大変になってしまいますので、せめて引き分けで中堅に渡すというのが良いでしょう。
■中堅は踏ん張り所
中堅は、最初の踏ん張り所です。
先鋒や次鋒が勝ち、自分チームが優勢であれば、無理せず引き分け以上を狙って副将に繋ぐようにします。
逆に、先鋒か次鋒のどちらか一人だけが負けている状態であれば、できれば勝ちたいところですが、一人だけの負けであれば、無理せず引き分け狙いでも良いでしょう。
一番問題なのは、先鋒と次鋒の両方が負けてしまった時です。
これは、中堅が負けてしまうとチームの負けが決定してしまいますので、絶対に負けは許されません。
最低でも引き分けに持ち込みたいところです。
無理して一本取ろうとして負けてしまうのは最悪なので、負けないことが必須条件となります。
また、先鋒と次鋒が一本負けだったのか、二本負けだったのかによっても状況が変わります。
二人とも二本負けだった場合、中堅が引き分けてしまうと、副将と大将がどちらも二本勝ちして始めてチームが引き分け、もしくは代表決定戦となります。
そのため、一本でも取って勝てるように試合を運ぶことが求められます。
中堅というのは、次鋒までの結果によっては、団体戦における勝敗の分かれ道にもなるのです。
■副将と大将は勝つための条件を考える
ここまでくると、既にチームの勝敗が決していることもあります。
既に勝っていれば、次の試合に向けたウォーミングアップにできるでしょう。
ただし、リーグ戦であれば、チームの勝ち負けだけでなく勝敗数や本数も影響するため、せめて負けないようにする必要があります。
逆に中堅まででチームの負けが決していたとしても、リーグ戦の場合はやはりできるだけ勝ち点をとっておきましょう。
しかし、先鋒から中堅までの頑張りによって、ぎりぎりチームが負けずに耐えていると言う状態のときは苦しいです。
中堅までのうちの二人が負けしてしまっていると、副将と大将の両方が勝たない限りはチームの負けが決まってしまいます。
また、中堅までで取られた本数を考える必要があります。
もし、中堅までで二人が負けていて、三本取られているという場合には、副将と大将の二人で、一本勝ちと二本勝ちを収めてちょうど引き分けです。
副将と大将というのは、どうしたらチームを勝ちに持っていけるのかということを意識し、積極的に勝てるように試合運びをしなければいけません。
時には、副将まで全員引き分けで大将まで順番が回ることもあります。
そうなれば、大将は自分の勝敗がチームの勝敗に直結するため、ある意味個人戦と同じ状況です。
(大将が引き分ければ代表戦ということもありますが)
大将というのは、チームの大黒柱とも言えるのではないでしょうか。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、剣道の団体戦における各ポジションの役割についてお話ししました。
剣道の団体戦というのは、引き分けるということもチームの勝敗に大きく貢献できることです。
今後団体戦に参加することがある場合には、自分のポジションと役割をしっかりと考え、チーム全体で勝つということを意識してみてください。