みなさんこんにちは。
akikotapapaです。
先日、東京で行われた剣道六段審査会を見学してきました。
初めて六段審査会を生で見てきましたが、いろいろな気づきや刺激がありましたので、今回はその感想や考察をまとめようと思います。
■独特な緊張感
私は今まで、地方の五段以下の審査会しか見たことがありませんでした。
六段以上は、各都道府県剣道連盟ではなく、全日本剣道連盟から授与される段位なので、日本各地から受審者が集まってくるわけです。
今回は全部で8会場設定されていましたが、第1会場から第8会場まで年齢が若い順で割り振られ、第1会場が一番年齢が若い人たちとなります。
特に第1会場に来るのは警察の特錬や全国レベルの剣士がぞろぞろ・・・。
自分は受ける訳でもなく、ただ見に行っているだけなのに、緊張がこちらにも伝わってきます。
その緊張感の中で、かつ限られた時間の中で自分の剣道をするというのは、今の自分には想像もできません。(笑)
■審査剣道と試合剣道は違う?
先生によって、審査剣道と試合剣道は同じという意見の先生と、違うと言う先生がいらっしゃいます。
これは様々な観点からくる考え方があるので、議論の要はあまりないと思いますが、自分では審査剣道と試合剣道は別物だと思っていました。
しかし、今回の六段審査見学で、自分の考え方は少しだけ違うように感じました。
確かに、審査と試合では剣道の内容は異なると思いますが、今回感じたのは「審査と試合は別物」ではなく「審査は試合以上のことが求められる」ということです。
うまく言葉で説明できず歯がゆいですが、試合では有効打突が重視されるのに対し、審査では有効打突も必要なうえに、それ以上に相手を圧倒する技量や気力が重視されるように感じました。
試合では勝てる剣道だったとしても、審査では、”限られた時間の中で”、”自分の剣道をし”、”相手よりも優位に立ち”、”相手を制すること”が求められるように思います。
■相手を引き出して打つ
審査では、有効打突もさることながら、自分の攻めによって相手の動作を誘い出すことが求められるため、審査の中で有効打突が決まったからと言って、合格できるわけではないという事も目の当たりにしました。
実際、今回の審査を見ていても、自分の打ちたい気持ちを我慢できずに打ち急いでしまったり、相手の動揺を招かないまま打突するような場面があると、評価もかなり厳しいものになるという印象がありました。
自分に置き換えて考えてみると、相手を引き出すことを普段の稽古でも意識して実践しようとはしているのですが、なかなかうまくできるものではありません。
おそらく、心の修行が足りてきたときに、何か発見や気づきがあるのだと思っています。
■生涯剣道
今回見学したのは東京の会場でしたが、本当に様々な年齢の方が受審されておりました。
野球やサッカーのようなスポーツでは、30代や40代で現役を引退することが一般的なのに対し、剣道は何歳になっても上のレベルを目指し続けられるというのを実感しました。
年齢を重ねれば、身体能力は衰えるかもしれません。
これは生き物である以上避けられないと思います。
しかし、剣道は人間形成を理念とする武道です。
反射神経や瞬発力といった身体能力に頼った剣道ではなく、動じない心を鍛え上げて理合を重視した剣道を実践し、剣道を通してひとりの人間として成長するために修行を重ねていこうと思います。
■高段の審査会は機会があればぜひ見学を!
「自分はまだ受けないから・・・」とか「そんな高いレベルなんて・・・」と思っても、審査会の雰囲気や高い質の剣道を肌で感じることで普段の稽古とは違う刺激や、新たな気づきや発見があると思います。
自分の剣道を見直すきっかけにもなると思いますので、もし機会があれば、ぜひ六段や七段など高段の審査会を見学してみてください。
きっと自分の剣道上達に活きると思います。
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